幼児のしつけは、子どもを親の思いどおりにするためのものではありません。
あくまで、子どもが将来どんな道を選ぼうと、社会で一人前に生きていけるような土台を作るためのものなのです。
そして子どもに学んでほしいと思ったら親が学ぶことを楽しんでいれば、子どもも楽しむことを覚えます。
常に子どもと一緒に楽しむような親の姿勢が、子どもの好奇心を育て、幼児の能力を伸ばすのです。
子どもは無垢な存在でありながら、驚くほど計算高いものです。
泣いたり、スネたり、親に脅しをかけたりなど、あの手この手で自分の要求を通そうとします。
その戦略にいちいちはまっていては、子どもを自分勝手な人間に育ててしまうことでしょう。
のびのびと子どもをしつけるといっても、ただ、放任にしておくだけでは、「のびのび」は満たされても「しつけ」の部分ができていないことになってしまいます。
自由に育てながらも、メリハリ、けじめはきちんとつける。
これがしつけなのです。
「ダメなものはダメ」とはっきり示しながら子どもの好奇心を上手に受け止めていくテクニックを身につけて下さい。
そしてお母さんは、やり方を失敗したからもうだめなのではないかという思いに苛まれてしまう方もおられるでしょう。
けれど心配することはありません。
一度や二度失敗したからといって、子どもに取り返しがつかないダメージを与えてしまうわけではないのです。
子育てに失敗はつきものです。
少しくらい失敗してもクヨクヨせず、そこから学び「しつけ」の質を高めて下さい。